アウトプットのための読書

2012年1月30日 (月)

4冊の本から見る「今の時代の正しい努力」

「FREE」、「マーケティング3.0」、
「インバウンドマーケティング」、
「グレイトフルデッドにマーケティングを学ぶ」
上記の4冊を読んで、これからの社会における
「正しい努力の方向」を考えてみた。
(本記事の下に、2行解説とともにリンクを張りました)



*4冊の中で繰り返し言われていること

これらの本の中で繰り返し言われていることを
強引にまとめるとこうなる。

●これからの社会の在り方を考えたとき

●消費者に好かれる企業が生き残る。

●企業は「好かれる」努力をすべきである

●ただし企業は消費者に直接的に働きかけてはダメ。

●消費者は企業の「在り方」に惚れる

●企業は、あくまで消費者に「発見」されるべき。

●「発見」した消費者は、ソーシャルメディアで拡散してくれる。
なぜなら、消費者は「こんな面白いものを発見した自分」を
みんなに知って欲しいから。

●好かれた企業は強い。

●「発見」されるためには、企業の側に「突き抜けた何か」が
あるべきである。

●これからのマーケティングでは、
1.どのように消費者に発見されたいか?
2.どのように突き抜けるか?
という点に注力すべきである。

かなり強引にワタクシ的フィルターを通してまとめると
上記のようになると思うのだが
この「突き抜ける」というのが難しい。



*なぜ「突き抜ける」ことが難しいか。

好かれたり、突き抜けるのが難しいのは、それが
「普通の努力」ではできないことだからだ。

すなわちそれは「キャラ」に由来するものなのだ。

消費者は、企業や個人の「キャラ」に魅かれて
好きになる。キャラは普通の努力では作れない。

個人で見れば、キャラとはある意味で天性のものであり
ある人にとっては生まれつきで苦労なく手に入るものが
ある人にとっては一生縁のないものでもあり得る。
努力すればどうにかなる類いのものではない。

しかし、それでも「真面目に取り組む方法」しか知らない
僕たちのような凡人は
あるいは、ごく一般的な企業はどうすればいいか?

おそらく、その凡庸な真面目さを「キャラを作ること」に
全力で向けるしかないのだろう。
長所を極端に伸ばし、欠点をさらに極端に深めていこう。
ポジティブな変態を目指そう。



*これが正しい努力を促してくれる4冊だ!

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
クリス・アンダーソン
日本放送出版協会
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コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
フィリップ・コトラー ヘルマワン・カルタジャヤ イワン・セティアワン
朝日新聞出版
売り上げランキング: 3229
インバウンド・マーケティング
ブライアン・ハリガン ダーメッシュ・シャア
すばる舎
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グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ
デイヴィッド・ミーアマン・スコット ブライアン・ハリガン
日経BP社
売り上げランキング: 130

 

 

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2011年5月 4日 (水)

日本の写し鏡として見る「よみがえれ!夢の国アイスランド」

よみがえれ!夢の国アイスランド―世界を救うアイデアがここから生まれる (地球の未来を考える)
アンドリ・S. マグナソン
日本放送出版協会
売り上げランキング: 218722

地熱発電など、自然環境との共存のイメージが強い
アイスランド。

しかし本書に描かれているアイスランドの姿は
かなりショッキングなものだった。

本書では、アイスランド政府と国営電力会社が
国民に断わりもなく、豊かな自然を破壊し、
水力発電のための施設を建設してしまったこと、

そしてそこで得られる電力を
「世界一安価なエネルギー」として大企業に
売り出してしまったことを告発している。

本書の出版は2006年。
そのおよそ2年後の2008年に、アイスランドの
バブル経済がはじけ、金融崩壊が起こるのだが
すでにその萌芽が本文内に描かれている。

*     *     *

本書の日本の読者に向けた前書きの中で
筆者はこのように述べる。

アイスランドの経済崩壊の原因は煎じつめれば、
(中略)
昔ソ連で行われていたような大規模な五カ年計画だ。
国内の電力生産を倍増するという
この大胆な計画の目的は、ある米国企業が所有する
アルミ精錬所に電力を供給することにあった。

そもそも、自然を破壊して得られた電力は
アイスランドの全家庭が必要とする電力需要を
超えたものだった。

なぜ政府は、わざわざ自然を破壊してまで
電力を生み出し、そして過剰な電力を使うために
アルミ精錬所を建てなくてはいけなかったのか?

それは、発電所や工場を建設するときに
莫大な資金が動くからだ。
一言でいえば「経済成長」のためであった。

「経済成長」という言葉は、
一見して、とても良いことのように思える。
しかし、
「経済成長とはどういうことか?」
「お金以外に重要な価値はないのか?」
「今のままではダメなのか?」
といったことが、振り返られなかった。

ただ人々は一心不乱に「経済成長」
のために邁進し、その結果
アイスランドの貴重な自然は失われ
マネーゲームに巨額の資金が投じられて
バブル崩壊が起きた。

*     *     *

このような状況は、日本の置かれている
「震災後」の状況と比較して読むと興味深い。

原発がなぜ積極的に作られていったのか
供給のバランスが崩れた今、電力をどうするのか。
また、少なからず日本も加担していた
マネー上位の価値観に変わるものはないのか。

今の危機的な状況に、僕をはじめとして
日本国民は加担しているはずである。

少なくとも、原発が次々と建てられることを
「是」としてきた価値観を疑わなかった点で、
本書で述べられている
「反対する声を持たなかったアイスランド国民」
と姿を同じくするではないか?。

日本がどのような道を見いだすかは、いかに
本書のような「似た事例」=考える手がかり
を多く得るかにまずかかっていると
僕は考えるものである。

本書はこのようにも述べている。

景気後退のおかげで人々は、真に価値あるものを
思い出した。
アイスランド最高の頭脳と思われていた人々が
己の国をまさに破産させてしまった今、
教育の価値とは何なのかを人々は問い直し
はじめたのだ。

はたして日本は、同じように胸を張って
「良い方向に変わりつつある」と言えるように
なるだろうか?

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▼こちらも合わせてどうぞ
ヤトミックカフェ・アイスランド遠景


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2011年4月28日 (木)

アイデアを形にして伝える技術(2)

アイデアを形にして伝える技術 (講談社現代新書)


斬新なアイデアを生み出すための
「仕組み化」の方法論を述べた本である。
具体的かつわかりやすい。

この方法論を使えば、
読むもの、見るもの、聞くものすべてが
インプット=データベースとなり
アウトプット=アイデアに貢献する。

やっぱり生きているからには
少しでも自分なりのアイデアを
世の中にひねり出していきたい。

つづいて、第2部の要約です。

第2部 アウトプットの技術

第4章 型の効用

「企画書」と「レポート」というアウトプットを
どう効率的に生み出すか?

それには先人が築き上げてきた「型」を使うとよい。
「型」というと、ややマイナスのイメージがあるが、
アウトプットが速くなるし、自分で1から考えるよりも
内容に過不足がなくなる。

以下は、アウトプットを生み出す手順である。
順番に何度も繰り返すことで、アウトプットの
レベルが高まっていく。

1.型を理解し全体像をイメージする

例えば企画書の型は以下のようなものがある
1.目的/目標
2.現状分析/課題抽出
3.戦略/戦術
4.工程表/予算

2.マンダラートを利用しツリー構造を作る

マンダラートとはアイデア発想ツールの一つで
9つのセルの中心にテーマを書き、その周辺の
8つのセルに関連する情報を埋めていく。

さらに8つのセルに書きこまれた情報を
今度は中心に持ってきてあらたなマンダラートを
作成する。

これを繰り返すことで自分の中の情報を
吐き出して、情報を構造化していく。

これ以上でないところまで情報を出したら
出来上がった全体像をリライトする

3.データベースを活用してリライトする

2.で自分の中の情報を吐き出して構造化したら
第1部で述べた「データベース」にあたって、
正確性に磨きをかけ、具体的な情報を入れ込む

第5章 わかりやすく自分らしい文章術 は割愛


第6章 企画書を書く

企画書を書くために、良い企画書を
「名作ファイル」として集めておくのがおすすめ。
「名作ファイル」は、
「企画の型」と「デザイン見本」に分かれる。

■企画の型
→企画の骨格として使えるもの。以下の2つに分けておく。

・パーツ編
→役割分担表・スケジュール表など、型を流用して個別に使える

・物語編
→企画書の優れたエッセンスが学べるもの
どのような流れで読み手を説得できるのか

■デザイン見本
→図解のヒントになるチャート、グラフなど、
企画書の盛り付け例のようなもの。

ただし!
企画書を作るときは、すでにある企画書のパクリ
(=主張まで同じ)ではダメ。

企画書には、新しいアイデアがなければいけない。
新しいアイデアと、必要項目に沿って秩序だてて書く(型)
という2つの側面が必要。





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2011年4月26日 (火)

アイデアを形にして伝える技術(1)

アイデアを形にして伝える技術 (講談社現代新書)


この本は、斬新なアイデアをどう生み出すか、
という問題に対して、アイデアがあふれてくる
「仕組み化」の方法論を述べた本である。

以下、第1部の要約です。

第1部 インプットの技術

第1章 「現場の情報」力
プランニングをおこなうときは、まず現場に赴く。
これを「フィールドワーク」という。

フィールドワークは
「発見」と「検証」のプロセスに分かれる。

以下は「仮説発見」のプロセスである。

0.現場で、当事者にインタビューなど
 →情報が集まったら、以下の流れで仮説を生み出していく。

1.カテゴリーネーミング
 →似た情報を集めてそのカテゴリに名前を付ける

2.コネクティング
 →異なる情報をくっつけてみる

3.トヨタの5W1H
 →「WHY」(原因)を5回繰り返して
 「HOW」(どうやって?)を考える


第2章「情報を集める技術・読む技術」

第1章で扱った現場(1次情報)の情報に、
確証性を足すために2次情報(本・ウェブ)に当たる。

情報を得るために、効率的に本を読むときの
ステップは3段階。

1.目次を読む

2.フラグを立てる
 →重要な記述がありそうな箇所に見当をつける

3.2でフラグを立てたところを熟読する。
 →アイディアや仮説を余白に書き込んでいく

他にも、ウェブ/画像/論文などの
情報の当たり方について説明


第3章 データベース構築とアイデア発想

1章と2章で収集した情報からデータベースを
構築していくときは、以下の手順で行う。

1.情報収集

2.概念化(KJ法)
 →似ている情報を集めて名前を付ける

3.文脈化
 →情報の断片を並び替えて、情報を物語化する

データベース構築には
Evernote、Dropbox、FaceBookなど
クラウドサービスを使うとよい。


▼アイデア発想の基本概念
アイデアは、以下の2つの側面からアプローチして
磨き上げていく。

「マーケティング的アプローチ」
→トレンド・顧客分析から時代のニーズをとらえる
これは常に変化していくものである。

「工学的アプローチ」
→要素・構造・機能のどれかを変更することで
プロダクトを新しいものに変更する考え方。
これらは三位一体で、どれか一つを変更すると
まったく新しいものになる。


この最後の両面からのアプローチが、
イマイチ理解できなかったが、以上でインプット篇は完了。

つづいて、インプットした情報をいかに
アウトプットするか、についての章に入る。






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