矢透泰文の雑想ノート

2012年3月 4日 (日)

いきものがかりに作詞家が必要な理由

いきものがかりというバンドがある。
僕は個人的には好きでも嫌いでもないけれど、
曲は良いと思う。

ベタだけれど、泣きメロのセオリーを踏んできて
毎度のこと「巧いなー」と感心する。
十代に人気が出るのもわかる。

しかし、同時に毎度がっかりさせられるのが歌詞。
いきものがかりの歌は、歌詞がダメすぎる。

例えば、2012年の1月に発売された「いつだって僕らは」
というシングル曲の歌詞は、こんな感じ。

いつだって 最高の感情を描いてみた 
僕らそうやって純粋に夢をみた
果てしなく広がるこの空の下
僕らはその答えを見つけました

大切な存在に気づいたんなら
ヒトはいつだって空を羽ばたけんだよ
伝えたい言葉達に託すんだよ
僕らの信じる道開くために


読むとわかるが、はっきり言って、意味がない。
意味がありそうでないという、「頭の悪い歌詞」の
典型例になってしまっている。

僕は常々、いきものがかりは、歌詞を外部の作詞家に
発注すべきだと考えている。

それこそが、いきものがかりの歌を
「良曲」から「名曲」に押し上げてくれるはずだと
考えるからだ。

*          *          *

良い歌には、メロディと歌詞が合わさって生まれる
「物語」がある。

歌が持つ物語が、聴く人の個人的な物語と共鳴することで
心に残る大切な曲となり、人生の一部となる。

ここで、図を見ていただきたい。

Lyrics

「名曲」とは、曲の持つ物語の中に、聴く人が個人的な
物語を入れ込むことができ、双方が共鳴し、感動を生みだす
そんな曲のことだと思う。
(最近ではSMAPの「夜空のムコウ」が良い例だろう)

植村花菜の「トイレの神様」が、あっという間に消費され、
飽きられてしまったのは、
曲の持つ「物語」があまりに限定的すぎて、聴く人が
自分の物語を入れ込む余地がなかったためだろう。


そして、現状のいきものがかりの歌を見てみると、
思わせぶりで何も言っていない歌詞だけで、物語はない。
かろうじて、良いメロディがあるために、聴く人が
自分の物語を入れ込む余地があると思われる。

しかしこれでは、心に残る歌になるには不十分だ。
聴く人が一時的に感動するためだけに、消費されるだけに
とどまるだろう。

*          *          *

というわけで、
いきものがかりは、歌詞を作詞家に発注すべきだ。

良いメロディはあるのだから、あとは良い歌詞さえあれば
物語が駆動するはずで、
そうすれば、後世に残る「名曲」が生まれる日も近い。

「余計なお世話だバカヤロー」(@RHYMESTER)と
言われたとしても、
関係者の皆様には、よろしく検討をお願いしたい。

このままでは、日本カルチャーの損失にもなり得ると
僕は割と本気で考えるものである。




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2012年2月14日 (火)

罪悪感レスな仕事術をほぼ日に学ぶ

日本人の仕事に対する感覚は、とても息苦しい。

仕事中にプライベートなことをしてはいけない。
仕事は仕事なのだから。みんな我慢しているのだから
お前だけ抜け駆けすることは許されない。

と、自分を殺すことを求められる。
それを強制するのは、社会であり、私たち自身だ。

暗黙のルールに心をむしばまれた僕たちは、
ルールが守れないなら死んだほうがマシだ、と、
他人に対しても、自分自身に対してさえも、そう考えている。

毎年一向になくならない自殺の、
その原因の多くは、ルールが守れないという
「罪悪感」にあるのではないだろうか。

しかし何より重要なことは、
こんな働き方、生き方はあまり楽しくないし、
おそらく正しくもないことを
僕たちはとっくに気付いている、ということだ。

頭ではわかっているのに、身体が動かない。
「罪悪感」で自分自身を縛っているからだ。

*     *      *

「ほぼ日刊イトイ新聞」の仕事の仕方が、
昨年あたりからフィーチャーされ始めている。

社員がイキイキと楽しく働いているし
作っているコンテンツも面白い。
働き方に秘密があるに違いない、というわけだ。

ほぼ日の主宰である糸井重里さんは、日本人の心にある
「罪悪感」について、しっかりとわかっていると思う。
「罪悪感」をなくして、いかに伸び伸びと
楽しく仕事ができるか、そのことに心を砕いているはずだ。

そのことについて、僕が「ほぼ日」から拾い上げた実例をもとに
検証してみたい。

1.言葉の言い換え
ほぼ日では、居眠りすることを「努力する」と言う。
楽しい言葉遊びだが、
言葉を置き換えることで、「罪悪感」が生む世界を
換骨奪胎している。

「休むこと・怠けることは良いことなんだ!」と
論争を起こすのではなく、本来「罪悪感ワールド」で
正しいとされていた言葉を、反対の行為に当てることで
自然と罪悪感を減らしている。

2.場所を強制的に変える
ほぼ日の社内には和室があり、そこで会議なども行われる。
和室で、靴を脱いであぐらをかいたりすると、自然と
リラックスしてしまう。

人間の気分や感覚は、自分の意志で変えるのは難しい。
しかし、場所によってカンタンに変わる。
環境を強制的に変えることで、気分や感覚そのものを
変えてしまうことができる。

3.「休むこと」をルールの中に組み入れる
ほぼ日では、年に一回(だったと思う)必ず長期の休みを
取らなくてはいけないらしい。
休みを取ることは「強制」なので、ルールに従いながら
罪悪感を抱くことなく休むことができる。

さらに、長期の休みのために自分の仕事を人に
引き継がねばならず、そのことによって自然と仕事の
棚卸しができる効果があるとのこと。

*     *     *


日本人がもっとラテン気質になれば自殺は減る
などと言われている。
しかしそれは自分を動かしている「OS」を丸ごと
取り換えるようなもので、現実的ではない。

罪悪感なんか持たずに楽しく生きるべきだ、
といったところで、そんなことは無理なのだ。

ならば、OS=罪悪感の働きはそのままに、
休むこと・怠けることを「守るべきルール」として
少しずつ設定していくのはどうだろう。

いきなり、社会や組織のルールを変えるのは難しくても、
自分自身を「だまし」ながら、感じ方を変えることは
できないものだろうか?



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2012年2月 4日 (土)

Facebook vs. 東京電力

剣呑なタイトルだが、何も含んでおりません。
Facebookが上場する、という記事を読んでふと思ったこと。

CEOのマーク・ザッカーバーグはさらに
「簡単に言えば、われわれは金を稼ぐために
サービスを作っているのではなく、
よりよいサービスを作るために金を稼いでいる」
と宣言した。

--マーク・ザッカーバーグが宣言―「IPOなんかクソくらえ、Facebookはユーザー体験に集中する」

もはやSNSなくして私たちの生活は成り立たない、と
いえるくらいに、SNSはインフラと化した。
SNSだけでなく、携帯電話もインターネットも
現代的な「インフラ」を担うのは、民間企業だ。

*    *    *

今まで、生活インフラの大部分を担っていたのは
公共機関だった。
公共機関だからこそ、利潤追求に溺れずにパブリックな使命を
全うできる、という面があった。

しかし今やそれも怪しい。
公共機関が無条件にインフラを担う時代ではない。

東京電力(競争がないという点で実質的に公共機関だろう)
は、電力供給というインフラを担っているが
独占状態から来る慢心で、多くの利用者に損害を与えた。

また、学校などの教育機関も一種のインフラだが
市場に評価をまかせて、しょっちゅう学校が無くなったり
教育方針がコロコロ変わっては困る。

つまりインフラを供給する組織は
完全な独占状態でもいけないし、
市場評価に左右されすぎてもマズイ。

*     *     *


いっぽう、今の新しいトレンドとして
FaceBookなどの民間企業が、強い使命感を
持ってインフラを担っている「公共化」の流れがある。

-----
●公共機関→「民営化」すべきという流れ
●民間企業→実質的に「公共化」していく流れ
-----
という違う方向の流れが、
同じ時代に、どちらも正しい流れとして語られている。

どちらかに軍配を上げる、という問題ではないが
ダイナミックで面白いナと思った。



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2012年1月28日 (土)

政治家ポケモン化計画

*政治がつまらないのはなぜか。

わきまえておこう。
・政治家は失言をして当たり前。
・政治家は致命的にセンスが悪い。
・投票したいと思う政党がない。
・2大政党制は日本では実現しなかった。

政治がすでに「オワコン」であることは
すでに何人もが指摘している。
つまり、今の時代に政治家をやっているような人は
時代を読むセンスがそもそもない。

だから「失言」も当然するに決まっている。
突っ込みどころ満載の思考の持ち主なのだから。

国民はそれに目くじらを立ててはいけない。
マスコミも鬼の首を取ったように報じてはダメだ。
むしろギャグとして愛でるべきである。

そして政治家はクソ真面目に謝ってはダメだ。
むしろ「テヘペロッ☆」とやるべきである。

なぜ政治がつまらないのかというと、
国民が政治家のスベリ具合を楽しんでいないからだ。

国民総ツッコミ時代の、冷え冷えとした世の中で
全力でボケている政治家の皆さんを、むしろ国民は
愛でてあげるべきだろう。
そして、育てなくてはいけない。

*どうせ育てるなら、育てがいのある政治家がいい。

投票したい政党がない。
自民党も民主党も、どっちらけである。
自分の利益を代表してくれる政党がない。
自分たちに関係ないことを延々やっているから
応援しようがない。

もう大きな政党は要らない。
小さな政党がわさわさあればいい。

自分たちの利益を反映してくれる、小さな政党があればいい。

それなら自分たちを代表している、という感覚があるし
応援しがいがある。投票に行こうという気にもなる。

サッカー好きの党/ヒップホップ党/マンガ党
スポーツ平和党/スマイル党 etc

政権をとるためには、多くの政党が話し合って
牽制し合って、協力し合って、時には裏切って
駆け引きをする必要がある。

がぜん、政治が面白くなるだろう。

国会議員の数は減らしてはいけない。むしろ増やすべきだ。
数を増やして、政党を増やし、リーグ制のように楽しむ。

そのかわり、給与をがーんと下げる。
金と権益を目当てにやってくる、本当につまらない政治家を
一人でも減らしたい。他の仕事と兼業できれば敷居もさがる。
コンビニでバイトをしている国会議員もいい。

結論。

政治家をポケモンのように育てて競わせて遊べるようにしよう。
政治家の皆さんは国民のおもちゃになるべきである。
そして僕たちは、もっと政治で遊んでもいい。





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2012年1月 9日 (月)

ご機嫌な店に行きたい僕たちなのだから

飲食店の口コミ投稿サイト「食べログ」に
業者によるヤラセ投稿があった由。

何が問題なのかといえば、おそらく
・口コミはユーザーの自発的なもの
・だからこそ信用できる
という情報の信頼性が崩れてしまったことだろう。

情報の信用性は「食べログ」というサイト自体の
信用性に依拠している、まさに信用商売であって、
そこを崩されると痛い。

しかし僕は、業者を責めても仕方のないことだと思う。
食べログというインフラに、「ヤラセ」を誘い込む
余地が元々あったのだ。
そもそも口コミを投稿するユーザーの情報が
匿名なのだから。

今後、こういった「ヤラセ」を排除するのであれば
「誰が言っているのか」ということを明確に
するしかない。

自分の友人が言っているなら情報のソースは確かで
「あいつがすすめてるんだから間違いないな」
「あいつの舌は信用できない」
という取捨選択ができる。

これはもはやFaceBookなどの出番だ。

これからたぶん口コミサイトは、投稿者の情報を
明確にする仕組みで作られると思う。

*     *     *

とはいえ、今回、なぜお店は業者を使ったのか、
という言い分も考えないと不公平だろう。

店としては、「まずお客に来てもらわないことには」
美味いか不味いかの判断さえもしてもらえない、
土俵にさえ乗れない、という想いがあったと思う。

だからまず店を知ってもらう、来店してもらう端緒として
「食べログ」を使ったのではないか。

きっかけは嘘の情報だったとしても、来てもらいさえすれば
満足させる自信はある。
決してお客をだまそうという悪い意図はなかった。

しかし、選んだサイトが良くなかった。
「食べログ」などの口コミサイトを「広告」ととらえては
間違いを起こしてしまうだろう。

「口コミ評価サイト」は、圧倒的なお客主導の場である。

お店がそこに安易に干渉すれば嫌われるし
良い評価も広がる代わりに、悪い評価も広がってしまうし
お客はワガママであるから、カンタンに悪く言うし。

言い方は悪いが、お店は「まな板の上の鯉」である。

*     *     *

ではどうするかといえば、
大変に回り道で、当たり前で、単純な結論なのだが
「良い店」であることしかない。
来たお客に満足してもらうしかない。

エラソーに書いてしまってすごく恐縮なのだが
カンタンに言うと、僕たちは良い店に行きたいし、
ご機嫌な店に行きたい。

何で満足させるかはお店側におまかせする。
・もちろん味で満足させる
・店主のキャラクターで勝負する
・可愛い店員で勝負する
・珍しいものが食べられる
などなど・・・

良い店ならば放っておいても良い評価がつく。
良い店なら人を連れていきたいし、何度も利用したい。

つくづく、これからの世界では「良い店」であることが
最大の広告なのだろうと思う。
ああ、やっぱりお客はエラソーだよなあ・・・。





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2011年7月 8日 (金)

「欠陥」は徹底的に「欠陥」であるべき

友人に紹介された「天才と発達障害」を読んだ。
とても面白かったし、
最近考えていることに、ますます確信が深まった。

天才と発達障害 映像思考のガウディと相貌失認のルイス・キャロル (こころライブラリー)

・・・それは
「欠陥」は徹底的に「欠陥」であるべきだ
ということなんである。

この本では、
サグラダ・ファミリアを設計した建築家・ガウディと、
「不思議の国のアリス」の作者、ルイス・キャロルの
二人を例にとって、

「発達障害」と呼ばれてしまう「認識の偏り」と、
彼らの天才的とされる能力の関連性を論じていく。

ガウディは思考も記憶も「映像」で行っていた!
という部分は、読んでいて腰を抜かしたし
自分が「どちらかというと言葉で考える」人間だ、
ということもわかった。

人間は、「自分がどのように物事をとらえているか」
というのを意外と知らないものだ。
自分にとってあまりに自然なことは、人から見て
特別であっても、なかなか気がつかないものなのだ。

*     *     *


この本を読んで刺激的だったのは
「発達障害」と呼ばれるような、一種の「欠陥」と
されていることが、「才能」と呼ばれるものと
深く結びついている、ということだった。

通常「人間的な欠陥」というと、
「あってはらないもの」とされて、それがいかに
自分の人生を悪くしているのか、そしていかに
克服すべきかと、悩み、考えがちだ。

でも、僕は最近ずっと
「欠陥」は徹底的に「欠陥」であるべきじゃないか?
という考えを持っている。

できないことはできないままで、
どんどんできなくていい。

その理由と仮説は以下の通りである。
↓ ↓ ↓

1.
人間は「欠陥」があると、その反作用として
別の部分が大きく発達するのではないか?
「欠陥」が深ければ深いほど、発達もより鋭くなる。
そして「才能・能力」と呼ばれるほどになる。

2.
「欠陥」がより際立ってくると、それが自身の
「キャラクター」として認知されるに至る。
「キャラクター」が強いと、人の記憶に残る。
良くも悪くも、世の中に影響を与えるのは、
「キャラの濃い」人たちではなかったか。

*     *     *


こういう考えを述べると、
「じゃあ欠点を克服する努力はしなくてもいいの?」
という反論があるかもしれない。

そうしたら僕は
努力して克服できるほどの浅い欠点なら意味がない。
さっさと克服したほうが早い、と言う。

・・・
何はともあれ、自分の中に「できないこと」を
見つけて凹んでしまうよりは、
「徹底的にそれができない人」を目指そう!
考えると、妙な元気が沸いてくるではありませんか。





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2011年6月 4日 (土)

総理大臣じゃなくて仕組みを変えないとダメじゃない?

菅直人総理の不信任案提出騒ぎがあって、
何だかんだとやってるうちに、結局、菅さんがしばらく
現職のままとどまることとなった。

巷では「菅ではアカン」というのが定説だが
じゃあ、他には誰がいい?というと、見当たらない。

なぜ菅直人総理はあんなに嫌われるのか。

まあ、原発問題における対応は悪すぎるし、
復興が進んでいるように見えないからだろう。

でも僕は、そもそもの議論の前提が違ってると思う。

「総理は○○さんだからダメ、○○さんなら良い」
という議論がちがう。

人が悪いのではない。
たとえ人が良くても、悪くても、利口でも、馬鹿でも
大して変わりはしないと思っている。

今の日本の政治は、属人的なものではなくなっている。
政治家のカリスマ性や人柄で回せるものではない。

確かにかつては、キャラクターの強い人間の元に
「リーダーシップ」の磁場が発生し、政治が人の元で
動いたかもしれないけれど、今はもうそんな時代じゃない。

では、何を変えることが、明確に現状を
「変える」ことになるのかというと、
もう「仕組み」が変わるしかないと思う。

僕がここで「仕組み」と言っているのは、
政治の世界の「慣習」とか、「縄張り争い」とか
「既得権益」とか、つまるところ、政治家の皆さんが
大事にして疑わない、お約束事のことだ。

*     *     *


震災の起こる1ヶ月ほど前、NHKのドキュメンタリーで
「諌早湾干拓事業」が取り上げられていた。

戦後数十年にわたる一大プロジェクトだが、
その結果、今どのような状況にあるかはご存じかと思う。
水門を開けるのか、閉めたままにするのか。
住民は真っ二つに分かれて激しく対立している。

番組では、そのプロジェクトがいかにして進められたのか、
の内実を紐解いていたのだが、
驚くべきことに、正当な理由はほとんどなかった。

「いちど決まったことは変えられない。
プロジェクトが中止することは不利益をもたらす。
すでに決まっていたことだから、私には責任はない」


という、無責任きわまりない推進力によって
言い方は悪いが、ダラダラと進められていたのだ。
環境に悪影響がある、という都合の悪い調査結果は
握りつぶされたりしていた。

*     *     *


日本を牛耳っているのは、総理大臣=人ではなく
しょーもない「システム」なんじゃないのか?
僕はそのように疑っている。

いま、国会で必死に行われているお祭り騒ぎは
みんな「システム」に則ったものだ。

慣例に則って、既得権益を侵さないように。
そんな馬鹿げた「配慮」や「根回し」ばかりが横行しているが
それは「システム」的に正しい振る舞いなのだ。

菅総理をはじめとして、いま国会で行われていることが
政治なんかよくわからない僕の目から見ても
「ぽかーん」となる有り様であって、

菅だ、鳩山だ、小沢だ、谷垣だ、もう誰でもいいから
頼むからしっかりやってくれよ!人の命がかかってるんだぞ!
というヒステリックな気分になってしまうのは

彼らが追従するしょーもない「システム」が、
もはや機能しなくなっている、いや、そればかりでなく
はっきりと害悪になっている証拠じゃないか、と僕は思う。

誰が総理になるか、はどうでもいい。
どんな仕組みがいいんだろう、という議論を始めたい。

・・・しかし、僕自身の価値観の中にも、やっぱり
日本人的な「システム」が潜んでいるのがわかる。
嫌ンなっちゃうなあ!どうすりゃいいんだろう。




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2011年3月28日 (月)

誰に投票するかを決める3つのステップ

都知事選が4月10日に迫っている。

この自粛ムードの中、十分な選挙戦が
展開できるかは疑問で、結局は現職有利に
なるのではないかと疑問の声が上がっている。

選挙にあたって、僕らは貴重な一票を
しっかりと投票すべきである。
政治家たちは、票が見込めない層には
利益を分配しようとしない。優先度が低くなる。

自分の利益を守るためにも、しっかりと
投票したい。

しかし、投票に行くのはいいとして、
誰に票を入れるべきか?

そこで、誰に票を入れたらいいのかについて
3つのステップで考えてはどうか、という
考え方を考えてみた。

1.候補者自身の公約を見てみる
自分の利益に反する公約を掲げていないか。
あるいは、考え方・主張に、相容れないものを
持っていないか。

2.候補者と議会のパワーバランスを見る
公約を実現するには議会を通さなければいけない。
従って、物事が進むかどうかは、
首長と議会との関係がものをいう。

と、考えたとき、

A.候補者が議会の大きな派閥に属している場合
当選した場合、多大な権力を振るうことが予想される。
公約が実現される可能性が高いが、今までの実績を見て
・本当に公約を守っているのか
・自分の利益に反することをやっていないか
などを確認したい。

B.所属する派閥が小さい/どの派閥にも属してない場合
議会と首長とのあいだで議論や調整が多く発生しそうだ。
でも、議会の本質は、話し合いにあるから、それはそれで
健全な姿といえる。

そこで問題になるのが、首長自身の「議論への適性」だろう。

3.なので、候補者の人間性/実績を見てみる。

良い面と、悪い面を見て、最終的に投票先を絞る。

a.議論・調整がうまそう/でも言葉で丸め込むタイプだ
b.議論・調整が下手そう/でも誠実そうに見える

などなど、選択肢が絞られると思う。

全てがこの考え方でいけるとは思えないが、選び方の
考え方の一端として、書いてみた。





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2011年3月19日 (土)

今は無力なものよ、記憶せよ、備えよ。

twitter上で紹介されていて、↓のブログを拝読した。

(一部抜粋)

被災者の役に立ちたいと考えている優しい若者たちへ
~僕の浅はかな経験談~


今回の震災で、被災した人の役に立ちたい、被災地のために何かをしたい、と感じている若い人達がたくさんいると思う。でも慌てないで欲しい。今、あなた方が現地で出来ることは、何一つ無い。現地に存在すること自体が邪魔なのだ。今は、募金と献血くらいしか無いだろう。それでも立派な貢献だ。胸を張って活動して欲しい。

そして、是非その気持を、一年間、持ち続けて欲しい。もしも一年経って、あなたにまだその情熱が残っているなら、活躍できるチャンスが見えてくるはずだ。仮設住宅でのケアや被災者の心の病、生活の手助けなど、震災直後よりも深刻な問題がたくさん出てくる。そういった問題を解決するために、NPOなどが立ち上がるだろう。その時に初めて、被災地は「何も出来ないけど何かの役に立ちたいと思っている、心優しいあなた」を必要とするのだ。もしかするとそれが、あなたの一生を変える大きなきっかけになるかもしれない。

(下線は、矢透泰文が引かせていただきました)


そうか、地震復興は長期戦なんだ。
そんなことに今更、あらためて気がつかされた。
考えれば当たり前のことだった。
でも、あらためて、がつんとした衝撃だった。

そうかあ。今だけじゃダメなんだ。

地震の発生直後は、確かに盛り上がる。
テンション上がる。感傷的になる。募金もする。
でも、そのうちすぐに、飽きてしまうんじゃないか。

半年が経って、一年が経つころになったら、
僕は地震のことを「過去の出来事」として、
忘却してしまうんじゃないか。おそらくそうなるだろう。

復興は長期戦である。

僕が日常に追われて地震のことを忘れても、
地震の傷が癒えるわけではない。

上のブログにあるように、まずは一年間、
「自分に何かできないか」
という気持ちを覚えておくようにしたい。

そうすれば、そのとき初めて、僕でも何か
役立てることが、見つかるかもしれない。
今は無力でも。




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2011年3月13日 (日)

ラジオをいま手元に

2011年03月11日に起きた「東北太平洋沖地震」。
大変広範囲に被害がおよんでいます。

直接、被害を受けた方も、あるいは
大きな被害の様子を目にして心を痛めている方も
多いことかと思います。

ふだん、ラジオというメディアを応援している
私としまして、こういうときこそ、
「ラジオはええんだぞ!」
ということを、ささやかにご紹介します。

1.電池でうごくタフガイメディア
ポケットラジオなら、電池があれば
けっこう長時間動きます。
電気が止まった場合でも、情報が入ります。


2.安い!

ポケットラジオなら、1000円〜3000円
程度で手に入れることができます。
(もちろんもっと高いものもあります)
家にラジオがない、という方は、これを機に
ラジオを用意してはいかがでしょうか。


3.心を落ち着かせてくれる。

詳報性はテレビに負けるかもしれませんが、
不思議と心を落ち着かせ、じわじわと力をくれます。

人の声が耳から聞こえてくるのはいいものです。
番組のあいまに、音楽がかかりますし。

ふだんラジオを聴く方なら、聞き慣れた声が
聞こえてくるだけで、落ち着くことかと思います。


4.ネットから聞けちゃう

2010年からはじまっている「radiko
というサービスでは、インターネットを通して
ラジオが聴けます。
iPhoneアプリ、Androidアプリとしても
提供されています。

※現在、聴取エリア制限が解除されていますが、
被災地にいる方が情報を取得できるよう、radikoサーバへの
負荷を避けるため、ラジオで使える地域の方は、
できるだけラジオを使うことが推奨されています。


詳細な被害状況をテレビを通して知ることも
重要かと思いますが、それだけだと疲れちゃう。
ふだんラジオに触れていない方も
ちょっとラジオを聴いてみてはいかがでしょうか。

ラジオはいいのだぜ!



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