アバウト・ライフ・ワークス第70号
2006年5月に発行されたメールマガジンを
あらためて再掲載しています。
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アバウト・ライフ・ワークス 第70号
発行日 2006/5/12
編集発行・ヤトミック・カフェ
「アバウト・ライフ・ワークス」は、
【生活】というものを考える、極めて役にはたたないが、
読んでおいても損はないメールマガジンです。
ヤトミックカフェにより、発行されています。
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こんにちは。矢透泰文です。
発行予定日をオオハバに通り過ぎ、
さらにはゴールデンウィークも
通り過ぎてしまいました。
発行が遅れに遅れて申し訳ありません。
いかがおすごしでしょうか。
ゴールデンウィークが過ぎてからというもの、
ただでさえ憂うつなところに、
東京は連日の雨です。
梅雨には早いですし、まだまだ五月晴れが
見たいところですね。
* * *
★ 『かもめ食堂』は『かもめ食堂』が主役だ!
本当に久しぶりに、映画を観ましたよ。
『かもめ食堂』です。
ずっと観たいと思っていたんです。
この映画はれっきとした日本映画なんですが、
舞台はフィンランドのヘルシンキです。
ヘルシンキにひっそりとオープンした『かもめ食堂』。
お店を営むのは、店主のサチエさん。
お店の自慢のメニューは、おにぎりです。
ところが、オープンしたばかりのかもめ食堂には、
なかなかお客がやってきません。
来る日も来る日も、食器を磨き続ける日々。
でも、真面目にやっていれば、お客さんはきっと
きてくれると考え、サチエさんは毎日をコツコツと
送っているのでした。
そしてある日、待望のお客さま第1号、
ニホンかぶれの青年、トンミ・ヒルトネンがやってきます。
トンミ君はサチエさんに『ガッチャマンの歌』を
教えてくれとせがみますが、サチエさんはどうしても
歌詞が思い出せません。
歌詞が思い出せず、悶々としていたサチエさんは、
本屋で見かけた日本人女性、ミドリさんに、
思い切って声をかけるのでした。
二人は親しくなって、やがてミドリさんは
『かもめ食堂』を手伝い始めます。
やがて『かもめ食堂』にも、お客さんが徐々に
入るようになります。
中には、わけありなお客さんもいるようなのですが・・・
・・・
この映画は食堂の映画なので、
日本食がやはり大きな役割を担うのですが、
それに負けず劣らず、活躍するのがコーヒーです。
一息つきたいとき、テーブルを囲むとき、
サチエさんがコーヒーを淹れます。
そのコーヒーが、とても美味しそうです。
きちんと丁寧に、コーヒーを飲む風景が
描かれているのです。
やかんのお湯を、ドリッパーに注ぐところまで。
この映画では、女優陣が豪華なのですけれど、
(小林聡美さん、片桐はいりさん、もたいまさこさん。
中でも小林聡美さんのフィンランド語はすごい!)
やはり主役は『かもめ食堂』という、"場所"だと思います。
コーヒーを飲む、だとか、パンを作る、だとか、
買い物をする、だとか、揚げ物をする、だとか、
テーブルを拭く、だとか、
そういった、些細で、小さくて、細かなものごとを
丁寧に丁寧にすくっていくことで、
場所の力、空気のようなものが、しっかりと
目に見えるものになっている、
そんな映画になっていると思うのです。
舞台はフィンランドなんですけれど、きちんと
生活のにおいがするんですよね。
すごいですよ。
ヤトミックカフェも、『かもめ食堂』のように
ありたいですね。手前味噌ですけれど・・・
個人的に、主題歌である井上陽水さんの
『クレイジーラブ』が、とてもとても良かった。
* * *
★『美味しいコーヒー』は本当に美味しいのか?
『美味しい』とされるコーヒーは本当に美味しいのか?
そんなタブーに足を踏み入れた、今日この頃である。
(前回までのあらすじ)
「コーヒーがおいしい」とされる喫茶店に
足を踏み入れた私であるが、正直コーヒーは
美味しいと思えなかった。
・・・
先日、新宿のとある喫茶室で、
900円もするアイスコーヒーを飲んだ。
そのアイスコーヒーは、氷までがコーヒーで
できていて、時間が経ってもコーヒーが薄く
ならないようになっている。
確かに美味しかった。
しかし同時に、900円は高いよな、とも
思った。
だがしかし。
よく考えてみると、巷にあふれているチェーン店の
コーヒーは安いけれど、軒並みまずい。ひどい味だ。
実名を出せば、ドトールだとか、ひどい。
(つぶされる心配がないのは、最弱メディアの特権です)
普段はそういうものに慣れていて、今まで
まったく考えたことがなかったが、
僕は、
本当に美味しいコーヒーの味も、相場も、
まったく知らないのだった!
さて、
本当の本当に美味しいコーヒーに、あなたは
めぐりあったことがあるのだろうか?
「美味しい」とされているだけで、
あとは店の雰囲気や何かで、
なんとなく、美味しい気分になっているだけ
なのではあるまいか?
そもそも、色々な豆や、焙煎や、淹れかたが
存在するコーヒー文化の中で、コーヒーの「美味しさ」の
基準を、あなたは持っているのだろうか?
・・・僕は持っていないようだ。
* * *
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ヤトミックカフェ・オリジナルTシャツ
(略してヤトT)は、ぐんぐん順調に製作中です。
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今回はとっても少ないのですが、なんと、
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ま、少ないですよね。正直に言って。
ただ、それだけに、
恋のライバルとTシャツがバッティングして
しまうこともありませんよね。
そんなことになったら、嫌でしょう?
ね、だから、ヤトTなんですよ。
だってこの世で30枚しかないんだものね。
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ひきつづき、ヤトTをよろしくお願いシマース!
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* * *
★次号予告
今号も、アバウト・ライフ・ワークスを
お読みいただき、ありがとうございます。
だいぶ間が空いてしまいましたが、
『かもめ食堂』が観られて良かったです。
『本当にコーヒーは美味しいのか?』問題は、
何だかひどく過激な結論になっちまいました。
あれは結論なんだろうか?
マアイイノサ。
ああ、本当に、終わりに近づきつつありますね。
自分で決めた線引きではあるのですが、
さびしい気持ちでいっぱいです。
さて、次号、第71号は
5月26日発行予定です。
最終号の72号まで、あと少しです。
それでは、
お相手は、矢透泰文でした。
シーユーアゲイン。
・・・Tシャツもよろしくおねがいシマース
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●アバウト・ライフ・ワークス
●編集発行:ヤトミック・カフェ
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皆様、長らく
「アバウト・ライフ・ワークス」をお読みいただきまして
ありがとうございました。
アバウト・ライフ・ワークスは、72号で廃刊、
と宣言していましたが結果的に
70号で廃刊
という、何だかしりすぼみな形になって終わりました・・・。
このメルマガの発行母体である
「ヤトミックカフェ」
は、現在も元気に更新しております。
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