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2012年2月14日 (火)

罪悪感レスな仕事術をほぼ日に学ぶ

日本人の仕事に対する感覚は、とても息苦しい。

仕事中にプライベートなことをしてはいけない。
仕事は仕事なのだから。みんな我慢しているのだから
お前だけ抜け駆けすることは許されない。

と、自分を殺すことを求められる。
それを強制するのは、社会であり、私たち自身だ。

暗黙のルールに心をむしばまれた僕たちは、
ルールが守れないなら死んだほうがマシだ、と、
他人に対しても、自分自身に対してさえも、そう考えている。

毎年一向になくならない自殺の、
その原因の多くは、ルールが守れないという
「罪悪感」にあるのではないだろうか。

しかし何より重要なことは、
こんな働き方、生き方はあまり楽しくないし、
おそらく正しくもないことを
僕たちはとっくに気付いている、ということだ。

頭ではわかっているのに、身体が動かない。
「罪悪感」で自分自身を縛っているからだ。

*     *      *

「ほぼ日刊イトイ新聞」の仕事の仕方が、
昨年あたりからフィーチャーされ始めている。

社員がイキイキと楽しく働いているし
作っているコンテンツも面白い。
働き方に秘密があるに違いない、というわけだ。

ほぼ日の主宰である糸井重里さんは、日本人の心にある
「罪悪感」について、しっかりとわかっていると思う。
「罪悪感」をなくして、いかに伸び伸びと
楽しく仕事ができるか、そのことに心を砕いているはずだ。

そのことについて、僕が「ほぼ日」から拾い上げた実例をもとに
検証してみたい。

1.言葉の言い換え
ほぼ日では、居眠りすることを「努力する」と言う。
楽しい言葉遊びだが、
言葉を置き換えることで、「罪悪感」が生む世界を
換骨奪胎している。

「休むこと・怠けることは良いことなんだ!」と
論争を起こすのではなく、本来「罪悪感ワールド」で
正しいとされていた言葉を、反対の行為に当てることで
自然と罪悪感を減らしている。

2.場所を強制的に変える
ほぼ日の社内には和室があり、そこで会議なども行われる。
和室で、靴を脱いであぐらをかいたりすると、自然と
リラックスしてしまう。

人間の気分や感覚は、自分の意志で変えるのは難しい。
しかし、場所によってカンタンに変わる。
環境を強制的に変えることで、気分や感覚そのものを
変えてしまうことができる。

3.「休むこと」をルールの中に組み入れる
ほぼ日では、年に一回(だったと思う)必ず長期の休みを
取らなくてはいけないらしい。
休みを取ることは「強制」なので、ルールに従いながら
罪悪感を抱くことなく休むことができる。

さらに、長期の休みのために自分の仕事を人に
引き継がねばならず、そのことによって自然と仕事の
棚卸しができる効果があるとのこと。

*     *     *


日本人がもっとラテン気質になれば自殺は減る
などと言われている。
しかしそれは自分を動かしている「OS」を丸ごと
取り換えるようなもので、現実的ではない。

罪悪感なんか持たずに楽しく生きるべきだ、
といったところで、そんなことは無理なのだ。

ならば、OS=罪悪感の働きはそのままに、
休むこと・怠けることを「守るべきルール」として
少しずつ設定していくのはどうだろう。

いきなり、社会や組織のルールを変えるのは難しくても、
自分自身を「だまし」ながら、感じ方を変えることは
できないものだろうか?



ヤトミックカフェ
矢透泰文が主催するコンテンツサイト。
コーヒーは出しませんが、楽しい読みものをサーブ。
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Think and Listen. yatomic_Cafe 2012

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コメント

すごい納得したよー!
ありがとう!

投稿: まみ | 2012年2月16日 (木) 11時42分

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