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2011年6月 4日 (土)

総理大臣じゃなくて仕組みを変えないとダメじゃない?

菅直人総理の不信任案提出騒ぎがあって、
何だかんだとやってるうちに、結局、菅さんがしばらく
現職のままとどまることとなった。

巷では「菅ではアカン」というのが定説だが
じゃあ、他には誰がいい?というと、見当たらない。

なぜ菅直人総理はあんなに嫌われるのか。

まあ、原発問題における対応は悪すぎるし、
復興が進んでいるように見えないからだろう。

でも僕は、そもそもの議論の前提が違ってると思う。

「総理は○○さんだからダメ、○○さんなら良い」
という議論がちがう。

人が悪いのではない。
たとえ人が良くても、悪くても、利口でも、馬鹿でも
大して変わりはしないと思っている。

今の日本の政治は、属人的なものではなくなっている。
政治家のカリスマ性や人柄で回せるものではない。

確かにかつては、キャラクターの強い人間の元に
「リーダーシップ」の磁場が発生し、政治が人の元で
動いたかもしれないけれど、今はもうそんな時代じゃない。

では、何を変えることが、明確に現状を
「変える」ことになるのかというと、
もう「仕組み」が変わるしかないと思う。

僕がここで「仕組み」と言っているのは、
政治の世界の「慣習」とか、「縄張り争い」とか
「既得権益」とか、つまるところ、政治家の皆さんが
大事にして疑わない、お約束事のことだ。

*     *     *


震災の起こる1ヶ月ほど前、NHKのドキュメンタリーで
「諌早湾干拓事業」が取り上げられていた。

戦後数十年にわたる一大プロジェクトだが、
その結果、今どのような状況にあるかはご存じかと思う。
水門を開けるのか、閉めたままにするのか。
住民は真っ二つに分かれて激しく対立している。

番組では、そのプロジェクトがいかにして進められたのか、
の内実を紐解いていたのだが、
驚くべきことに、正当な理由はほとんどなかった。

「いちど決まったことは変えられない。
プロジェクトが中止することは不利益をもたらす。
すでに決まっていたことだから、私には責任はない」


という、無責任きわまりない推進力によって
言い方は悪いが、ダラダラと進められていたのだ。
環境に悪影響がある、という都合の悪い調査結果は
握りつぶされたりしていた。

*     *     *


日本を牛耳っているのは、総理大臣=人ではなく
しょーもない「システム」なんじゃないのか?
僕はそのように疑っている。

いま、国会で必死に行われているお祭り騒ぎは
みんな「システム」に則ったものだ。

慣例に則って、既得権益を侵さないように。
そんな馬鹿げた「配慮」や「根回し」ばかりが横行しているが
それは「システム」的に正しい振る舞いなのだ。

菅総理をはじめとして、いま国会で行われていることが
政治なんかよくわからない僕の目から見ても
「ぽかーん」となる有り様であって、

菅だ、鳩山だ、小沢だ、谷垣だ、もう誰でもいいから
頼むからしっかりやってくれよ!人の命がかかってるんだぞ!
というヒステリックな気分になってしまうのは

彼らが追従するしょーもない「システム」が、
もはや機能しなくなっている、いや、そればかりでなく
はっきりと害悪になっている証拠じゃないか、と僕は思う。

誰が総理になるか、はどうでもいい。
どんな仕組みがいいんだろう、という議論を始めたい。

・・・しかし、僕自身の価値観の中にも、やっぱり
日本人的な「システム」が潜んでいるのがわかる。
嫌ンなっちゃうなあ!どうすりゃいいんだろう。




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